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166: ケロロ少佐 ◆uccexHM3l2 :2008/12/09(火) 15:26:04 ID:G1aj4OwH

エフ氏は仕事で疲れきった重い足取りでコンビニの前に立っていた。 
ドアを押して店内に入ると、さっそくいつもの場所に向かう。 
エフ氏の毎日の楽しみは、その日発売の雑誌の立ち読み。 
ラックから1冊の雑誌を手に取り、楽しそうにパラパラとチェックをはじめた。 

…と…ある記事が目に止まった。 
「んん!!か・み・さ・ま・はつばい??」 
そこには、『あなただけの神様発売!』とあった。 
値段を見ると思っていた程の高価な数字では無かった。 
何より、面白そうだったので、エフ氏は、さっそくアパートへ帰り、ネットで注文。 


無料お急ぎ便で次ぎの日には届いた神様をさっそく箱から取り出す。 
取り扱い説明書の表紙には印象の残る字体でこう記されていた。 
『この神様は既存の宗教で存在し、崇拝されているような種類の神様とは、
まったく異なり、関係は有りません』 
「ふーん。まあいいや。要するに、どの団体にも属さないフリーの神様ってコトね!!」 
で、さっそく真空パックされた袋を切ると、中からは白い気体で形創られた人型の神様が微笑んで現れた。 

29歳、独身、毎日のバイト生活、ワンルームのアパート暮らし、彼女はいないし、
友達もどちらかといえば少ない方のエフ氏にとってこの神様は、
良い話し相手であり、相談相手にもなってくれた。 
「神様!あんた!意外といいヤツじゃんか!!」 
「エフ君!キミもなかなか素直で見込みアル人間だよ!」って気さくな感じ… 

1ヵ月後… 

神様の登場でエフ氏の生活は少しづつ変わってきた。 
これまで休みの日はゴロンと部屋で寝てばかり過ごしていたが外へ買い物に出かけ、新しい服を買ったり、 
散髪も半年に1回だったのが月イチにへと変わり…と、神様のアドバイスを聞き、変化してきた。 
何も無く、殺風景だったエフ氏の部屋も目新しい家電にあふれていた。 

今日も(大手ネット検索会社連動の)神様が気さくな口調で言った。 
『これからの社会人にとって何より大切なのは心地よい睡眠だよね』 

2日後… 

給料1年分位の高価な布団セットがどーんと狭いワンルームに敷かれていた。 


引用元:https://5ch.net/