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183: 創る名無しに見る名無し:2010/11/16(火) 23:53:53 ID:obA7G3wU 

近い将来、小惑星がぶつかって地球が滅亡するとの
ニュースを耳にした人々は、我先にと安楽死の薬を求めていた。
男たちは安楽死の会場で働く係官である。人々に安楽死の薬を手渡す業務を担っていた。
 
「早く死なせてくれ」 
「楽に死にたいわ」 
人々はそう口にした。


会場には日夜行列が並び、地球の人口は着実に減少していた。
家族で薬を手にする者、恋人と共にこの世に別れを告げる者。会場は涙と嗚咽に包まれていた。 
そして、ついに最後の一組が会場に並んだ。
背の曲がった老夫婦で、二人で手を繋いで静かに頬を濡らせた。 
「あの世でまた会おう」 
「ええ、あなた」 
老夫婦はそう呟きあうと、瞼を閉じて息を止めた。係官たちが二人の遺体を運び出した。

すると、会場の裏口からぞろぞろと人がわいて出てきた。 
「やっと終わりましたか」 
「そのようですな」 
「いやはや、長かった」 
 その人間たちは得意げに髭を撫で、軍服の勲章を光らせていた。 
「やっと、邪魔な愚民どもを掃除できました」 
 男たちは部下に命令してニュースの放送を止めさせた。 



引用元:https://5ch.net/