881: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00:04:11 ID:LSwn3IK2
子供の頃の話。

夜、母の運転する車で帰宅途中、飛び出してきた犬を勢い良く轢いてしまった。
すぐ降りて犬を見たが、もう虫の息・・。
飼い主のおじさんがすぐに駆け寄って来るなり、
「申し訳ない。車に傷をつけてしまった。ぼく、わたし(弟と私)びっくりしたろ?
ごめんなぁ」と母に対して頭を下げ始めた。
確かに、犬を放し飼いにして散歩していた飼い主の不注意。
でも大切なワンちゃんを死なせてしまったのはこっちだし、
車は何ともなっていない。謝られるのは恐縮する。
母は頭を下げ続けるおじさんをなだめ、母もひたすら頭を下げる。

「僕たち、犬は大丈夫だからよ!すぐに元気になるからな!」
・・もう手遅れだというのは子供ながらにもすぐに分かった。
883: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00:05:30 ID:LSwn3IK2
つづき

おじさんは大きな犬を背中に背負うと、
「さあ、○○(犬の名前)ウチに帰って手当てしよう。包帯グルグルにしちゃうぞ。ハハ!」
とやけに明るい表情で元来た道を帰っていった。
でもおじさんの背中が小刻みに震えているんだよね。
母と弟3人でおじさんと犬を祈るような気持ちで見送った。

数日後、おじさんは車の修理代を払わせてほしいと連絡をくれたそうだ。
母から、修理代は丁重にお断りしたが、犬は奇跡的に一命をとりとめたと聞き、
私と弟は心底嬉しかったのを覚えている。
そしていつしかその話も忘れ去られていた。

そして私も成人して、母とふとその話をする機会があった。
そこで知った事実ーー。
実はあの犬は、ほぼ即死で家に着くと同時に息を引き取ったそうだ。
でもおじさんは電話口で「子供さんには『助かってピンピンしてる』と伝えて下さい。
あんなところを見ちゃ辛ぇだろうから」と言ったと。
自分も辛いのに、子供の前で一切そぶりを見せなかったおじさんの心遣いに
頭が下がる。

長文スマン。
885: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00:15:07 ID:aXeasySl
いい人とかどうとかより、


悲しい話・・・(´・ω・`)
887: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00:40:27 ID:OYVUoydM
ひたすらに切ねえ…
男前な優しいおじさんに幸あれ。
888: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00:41:39 ID:8z4fSbJ5
なんてじいさんだ・・・
889: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 00:52:53 ID:TQw2nAvM
氏んだ犬はいなかったんじゃなかったんだね(´;ω;`)

でもおじさんいい人だ。
890: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2006/11/24(金) 08:20:46 ID:YhMqajJ2
犬飼ってるからグッときた

おじさん*。+。・゚・(ノД`)ウワ‐ン
引用元:https://www.2ch.sc/