489: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 18:26:41 ID:MSK3XvBgP
某ライブフェスで知り合った三つ年下の彼氏。

当時の私はまだメンヘルという言葉を知らなかったので、
彼が心療内科に通院してるとか聞いた時も繊細な人なんだなあで終了してました。

束縛強いし、些細なことでつまらない嫉妬をしては卑屈な事を言って拗ねる人だったので、
変だなとは感じてました。
めんどくせえと思う時もあったけど、今までこんなに束縛や嫉妬をされたことが無かったので、
「この人そんなに私が好きなんだ」とかおめでたいポジティブシンキングしてました。
あと年下可愛いフィルターがかかっていたので、いつも適当に謝ってご機嫌とってました。

機嫌が直ると今度は「俺を捨てないで」とか「私に捨てられたら生きていけない」とか言ってきたけど、
それも冗談だと思って「大袈裟だなあ!」って笑って流してました。
490: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 18:30:39 ID:MSK3XvBgP
私は都心に一人暮らし、彼は隣県の社宅に住んでいて、片道一時間半の中距離恋愛。

彼はいわゆる服ヲタで買い物が好きらしく、
月収のほぼ全部(社宅だから家賃がない。)を服に注ぎ込んでいました。
彼は某歌手に心酔しており、某歌手が着ている服やアクセを真似して買い集めたりもしていました。

休みの日になると電車で一時間半かけて原宿に来るらしい。

不細工だったらきもいなあとか、無駄な努力乙とか感じただろうけど、
彼は小顔で足が長くて色白で美形だったので、自分の収入の範囲ならとか思ってしまっていたのです。

こういう依存性じみたところや見捨てられ不安みたいなのも、人格障害の特徴だってことも後から知りました。

私の家は渋谷原宿が徒歩圏内なので、彼は何かにつけてそれを羨ましいとよく言ってきました。
確かに買い物の為に往復三時間とかしんどいだろうなと思ったし、
彼とは仕事の休みも合わなかったので、
一石二鳥かなと思った私は、おうちデートも兼ねて泊まりに来ていいよと彼に言い、
三ヶ月くらいして問題が無かったので合鍵も渡しました。
491: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 18:33:52 ID:MSK3XvBgP
結果、彼は仕事終わりの夜に私の家に来て、翌朝私は出勤、
彼は昼まで寝て買い物に出掛けるということが毎週のことになりました。

それから一ヵ月ほど経ったある日。
私が帰宅すると彼が凄い怒っており、いきなり「私さんは男好きだね。」
「いっぱい男知ってそうだね。」とか罵られて目が点に。

意味わかんないと思っていたら、パソコンの前に連れて行かれ、「見ろ」とばかり椅子に座らされた。

デスクトップには画像が散乱してた。
それらは全て私がHDの中に保存していたデジカメ画像だった。
よくよく確認すると、全部男性の写真ばかり。
いわずもがな日付はバラバラ。

私は趣味と仕事が写真関連なので、パソコンの中には何千、何万と画像が入っていたはず。
どうやって探したのか定かじゃないけど、なんだか呆れてしまった。

そもそも、パソコンに触っていいとか言ってないしね。
(貸してと言われたこともなかった。)
携帯を盗み見る人の話は見聞きしたことがあったけど、パソコンのHDを漁る人もいるんだーってどん引き。

「この男は誰だ?」「どういう関係だ?」
彼氏は凄い顔で私を尋問しはじめた。

デスクトップに散乱した写真に写っていたのは、男友達、親族、元彼。
それ以外にも、仕事関係の知人、インタビューの仕事で撮影した著名人、モデルの男性等々。

イケメンの時は追求が厳しく、そうじゃない時は勝ち誇ったようなどや顔。
そこで更に呆れて引いた。
493: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 18:35:21 ID:MSK3XvBgP
元カレの写真と判れば
「こいつ不細工じゃん。何で付き合ったの?何で別れたの?」ってバカにしつつ質問攻め。

「仕事で彼が海外赴任になったから遠距離は無理だと思ったから」と説明すれば、
一度も海外に行ったことない彼はコンプレックスを刺激されたのか、
「へー、私さんはそういうエリート様が好きなんだ?」とか言いだす始末。

私はヘア雑誌や街頭でやるファッションスナップの仕事もしていたので、
お洒落なイケメンが沢山写っているのもまた気に入らなかったみたい。
ナルシスト気味なのは気付いてたけど、モデルに対抗意識燃やすなよ、おこがましいなって思った。

30枚目くらいの写真の説明が終わって、なんか、ここまでするんだーって白けてきた。
仕事の写真かプライベートフォトかなんて、背景やライティングで一目瞭然だろうに、判れよ。
説明するのもバカらしくて呆れてきた。

何千、何万の画像ファイル中から男の写真を捜し出してデスクトップにピックアップするのに何時間かかったのかなあ…
この分なら、部屋中ひっくり返して家捜しとかしてそうだなあと思って不気味に感じた。
私の携帯とか財布とか手帳とかも平気で見てそう。

そもそも合鍵まで渡してるのに、この扱いはなんなのとだんだん腹が立ってきた。
494: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 18:36:34 ID:MSK3XvBgP
私は憮然としながら言った。
「プライバシーの侵害だ」
「整頓して格納してあった仕事のデータをこんな風にぐちゃぐちゃにされて迷惑だ」

彼はますます怒り、すごい形相で私に言った。
「おまえはこんな男の写真ばっか持ってるのが悪い。
元カレの写真がとってあるのもおかしい。本当に俺が好きならこんな写真※は消すはずだ!」
※ハメ撮りとかではなく普通の旅行の写真。

私の声のトーンはだんだん低くなっていった。
「プリントアウトして部屋に飾っていたわけでもないのに、そんなことを言われる筋合いないです。」
「過去だけど私は真剣に彼らと付き合ってきた。それがあるから今の私になった。
 その記憶や記録を消そうだなんて思わないし、消せなんて言われたくない。」

すると彼は酷い顔で鼻で笑うみたいに言った。
「俺は消すね。とっておくなんて未練がある証拠だよ。」

「本当はこういうのがタイプなんでしょ?」とかイケメンの写真指して言って来て、
「俺なんかのどこが好きなんだよ?」とか誘い受けのセリフ連発。
げんなりした。
あなたが一番よ!とでも言ってほしいのか。

とりあえず夜も遅い。
もうそろそろ終電が終わりそうだったし、その日は帰って欲しくて帰宅を促したが、
彼は「誤魔化されない!」と言って帰ろうとしない。
502: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 19:30:22 ID:MSK3XvBgP
彼が帰ったら、もう二度と彼を部屋には入れないつもりだったから、何かを察したんだと思う。
しかし彼も明日は昼過ぎから仕事だし、粘ったところで帰らざるをえないはず。
私は諦めたふりをして、その日は彼を泊まらせることにした。
とりあえず二人分の簡単なご飯作り、順番にお風呂に入り、私は寝室で、彼はリビングで横になった。

ずっと無言の私にさすがにヤバイと思ったのか、何度か彼が話し掛けてはきたが、
私は「落ち着いたら話そう」「ごめん、明日朝早いから」と答え取り合わなかった。

翌日私は普通に出社したふりをした。
リビングには「鍵を返してほしい」という手紙を置いておいた。
どうせ言うことは聞かないだろうと思ったし、コピーなんか簡単に作れるから、朝一で不動産屋と業者に電話。

午後彼が帰宅したのを確認してから、業者に頼んで鍵穴ごと取り替えた。
鍵はやはり彼が持って出たみたいだった。

鍵穴の交換が済んだら彼の私物を全部段ボールにまとめた。
いつのまにかマイシャンプーとか替えの下着とか服とか漫画とか私物がかなり置かれてた。
住む気だったのか?となんか呆れた。
着払いで送り付けたいけど、正確な住所が判んない。
彼の仕事が終わる時間を見計らい「別れてください。荷物を送るので住所を教えて。」とメール。

すぐに折り返し彼から電話が着た。
「浮気がばれたら逆ぎれか?卑怯者!」とか言われた。
カチンときたので「自宅の鍵を渡しながら浮気するバカがどこにいるんだ。」と言ってやった。
503: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 19:33:58 ID:MSK3XvBgP
「パソコンの中身見るくらいだから、私の携帯とかパソコンのメーラーとかも見てたんでしょ?
 なら私が浮気なんかしてないのは判るはずだよね?」と言うと、
「俺がそんな卑怯なことするはずないだろ!」と説得力のないことを言われた。

鍵返せと言ったのになぜ持ち去ったのかと聞くと、
「まだ自分の私物が私の部屋にあるから取りに来るために必要だからだ」と抜かしやがるので、
だからお前の私物は全部まとめたから住所を教えれ!ともう一度言っても、
「ストーキングされたら困るから教えられない。」とか言われて話にならなすぎた。

さすがに頭に来たので、「取りに来る日を教えてくれたら段ボールは部屋の外に出しておくから、メールして。
 鍵は郵便受けに入れて。無断で私の部屋に入ったら不法侵入で訴えるから。」と言って電話を切った。

鍵穴ごと取り替えたことは教えなかった。
ムカついていたので段ボールはすぐに玄関の外に放り出した。

翌日帰宅すると玄関前に蹲る彼の姿が。
それは予想の範疇だったけど開口一番「鍵変えた?」と言われたのは予想外。
入るなと言ったのになぜ鍵穴を回すのか…

私は部屋に入るのは諦めて、近所のご飯屋に行こうと彼を誘った。
彼は部屋に入れろとごねたけど、最終的に「警察呼ぶよ?」と言ったら黙った。
しかし彼がどうしても段ボールを持とうとしないので、仕方なく私が持ち上げようとすると、
後ろから思いっきり突き飛ばされた。
私は不様にも隣室のドア付近に顔面から激突し、目の前に火花が散った。
505: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 19:36:31 ID:oMNuLrl/0
最悪だな支援
506: 恋人は名無しさん 2010/04/28(水) 19:36:43 ID:MSK3XvBgP
彼は「何でそんなにひどいことするんだ!」と絶叫。
それはこっちの台詞なんだけど…と思ったけど痛くてそれどころじゃなく突っ込めなかった。

彼は自分に酔っているのか、「好きだから!生まれて初めてこんなに好きになったから!
俺だけを!俺だけを見てほしかっただけなのに!なんで別れるなんて言うんだ!」とロミオなセリフを夜の静寂に響かせている。
(本当にこんな音節で芝居がかった感じでしゃべっていた。)

この基地外をどうしたら?と涙目になっていると、隣室の人が何事かとドアのとこの覗き窓から顔を出した。
隣人は同業のおじさんで、顔を合わせればよく世間話とかしてた。

隣人は私を見るなり、箱ティッシュを持って外に出てきて「鼻血が出てます。」と私に言った。
私は有り難くティッシュを受け取り、丸めて鼻に詰めながら、
今日は黒い服を着ていて良かった…と場違いなことを思った。

「ご近所迷惑だから下のファミレスに行こう」と彼に再度言ったが、
大人の男性である隣人の登場に、彼氏は借りてきた猫みたいに何も言わない。

隣人は私に「どうしたの?」と聞いてきたので、
私は「別れ話をしていたら突き飛ばされて鼻血が出ました。」と説明。
隣人が「警察呼びますか?」と言うなり、彼氏「そいつも浮気相手か?!」

そのセリフで私は完全に彼を見限った。
「隣人さんに失礼でしょ?その段ボール持って早く帰ってよ。帰らないと本当に警察呼ぶよ。」
私は携帯で警察に電話を掛けようとした。
すると彼氏は私の携帯を奪い、逃走。私と隣人は唖然。
当然追い掛けたりはせず、隣人にお詫びとお礼とあらましを説明して帰宅した。
引用元:https://www.2ch.sc/